早いもので今年も最終号となりましたが、このブログも専らビッグモーター社関連で終始いたしました。
自動車保険制度を適正に維持するためにはしっかりとした査定業務無くしては成り立たず、それは逆に支払い渋り等があってもいけないのも然りです。
自分は事故を起こしていなくとも相互扶助の制度として保険会社が決めた保険料にご納得いただくには今回の事件は監視が甘すぎたと言うより黙認していた訳ですから始末に追えないです。
記事を寄稿している現時点で新たな動きとしては主に関与していた損保ジャパン社は社長に引き続きホールデイングスの社長退任が発表されました。
金融庁からの正式処分が決定する前に仕方なくといった感も拭えません。
併せてビッグモーター社を再生したいと伊藤忠商事社が買収を検討しているとの事。
但し、創業家系の経営関与排除が条件らしいですが、あれだの不正を働いた会社を再生する必然性ってあるのでしょうか。
残された資産等を安く買いたたき中古車販売事業の覇者となれればモラルなどないのでしょうか。
未だ与えた損害額の精査や補償が明確にならないまま幕引きとなるのでしょうか。
あまりにも放置期間が長く内部告発がなければこの事件、いつまで続けるつもりだったんでしょうか。
その結果、件数があまりにも多く今更調べることも物理的に困難になり、ビッグモーター社はいまだに巨額な不正保険金を返却していませんし正式に請求すらされていません。
前号でもお伝えした通り、同業他社やディーラーでも相当不透明な事案があります。
それらについても再発防止策が示されておらず、果たしたこのままで保険契約者のために業界が浄化され失った信頼を取り戻せるのか甚だ疑問です。
個人的には保険会社の姿勢が大きく変わった様には見えないです。小職が節穴なら良いのですが。
※くすのき瓦版12月号寄稿記事を再編集しています。